The ISHII Collection Ⅰ.5   VHS Tape  and  LD Disc

 ここでは販売されたクラシック音楽分野のVHSテープとLaser Disc (LD)の内、ISHIIが収集したものに関して述べる。現在、VHSテープやLDは、もはや販売されていないので、それぞれがどんなものか最初に述べる。

VHS (Video Home System)は日本ビクターが1976年に開発した家庭用ビデオテープである。ソニーが開発したBetaと名付けられたビデオテープもあるが、ソニーは製造を中止したので、ここでは触れない。

 LDはフリップスなどが発明した光ディスクであるが、1974年に,パイオニアが日本に導入し、カラオケ用に普及させたが、パイオニアはそれだけでなく、クラシック音楽分野で多くの映像を世に出した。CDより前の、1980年ごろからクラシック音楽分野の製品が出てきたように記憶している。だが20世紀でその幕を閉じた。

現在、これらの映像分野はDVDやBD(Blue Ray Disc)が利用されており、VHSテープやLD媒体で音楽ソフトが販売されることはないが、VHS やLDのほとんどが初版であるから、DVD やBDより初版ものとして価値が高い。

ISHII Collection Ⅰ.5  は VHS と LDに分かれている。VHS と LD をご覧ください。

ビデオにはNTSC方式(日米など)とPAL方式(ヨーロッパなど)の2方式がありが、ISHIIの収集はNTSC方式が中心である。

下は販売されたマリア・カラスのVHSテープで、1958年、マリア・カラスがパリ・デビュ時の映像である。フランス大統領閣下をはじめ正装した紳士淑女が、ガルニエ宮を埋め尽くし、前半はリサイタル風で、そして後半はトスカの第2幕である。スカルピアを歌ったのはテイト・ゴッビで、これは歴史に残る名演である。カラスはもちろん素晴らしいが、あれほどのスカルピアはゴッビを於いて他にない。 



VHSテープ

これはテープそのものの写真である。これが上のようなケースに納められ販売された。録画用のテープは音楽録音用カセット・テープよりだいぶ大きい。1980年代、VHSテープに録画された音楽番組は価格が非常に高く、長さにもよるが、1万円以上のものが多かった。これはマリオ・デル・モナコが主演した「アンドレア・シェニエ」のVHSテープである。  

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レーザーディスク

LDはLPと同じ大きさ30cmである。

片面1時間、両面記録されているものが多い。CDやDVDと異なり、LPと同様、ひっくり返す必要がある。

左のビデオテープよりはるかに大きいが、厚さはLPよりちょっと厚いくらいである。上のLDは1961年にNHKの招きで来日したイタリア・オペラで、レナータ・テバルディが主演したプッチーニのトスカである。1961年に放送されたものだが1980年代になってLDで販売された。

ディスクそのもの

これがディスクそのものである。DVDと同様引き出しに入れて出し入れするが、DVDよりはるかに大きい(30cm). LDは片面最大60分で、LPのように、裏表ひっくり返して用いる。

LDで販売されたクラシック音楽のThe ISHII Collection I.5をご覧ください。 



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